治療について「スポーツ障害」My shoulder hurts.

スポーツ障害とはWhat is sports disability.
「スポーツ障害」と「外傷」
「外傷」とは、骨折や脱臼、打撲、捻挫、肉ばなれなどの「ケガ」のことです。
「スポーツ障害」とは、繰り返しの動作や疲労の蓄積による「故障」のことです。
「成長痛ですか?」
よく親御さんから「成長痛ですか?」と聞かれますが、成長痛とは「幼児期の夜間に起こる原因不明の痛み」の事です。小中学生のスポーツによる痛みは正式には成長痛とは言わず、骨や軟骨に痛みが生じる「骨端症」と呼ばれます。
「成長痛だから大丈夫」と思いこみ、痛みがあってもスポーツを続けさせて、骨や軟骨が壊れるまで悪化させたり、痛みが長期化する子供が多々見受けられます。
「痛くなったら休んで治療」
子供に限らず、大人のスポーツ選手でも、痛みを我慢してしまう方がいらっしゃいますが、痛みが出たら早めに治療を受け、必要であれば休養を取ることが大切です。
痛みの無いコンディションを保つことも、練習の一部だと思っていただきたいものです。
肩の痛み
野球やバドミントン、テニス、バレーボール選手など腕を大きく振りかぶるスポーツでは肩の痛みがひんぱんに起こります。
肩の関節内の軟骨や腱などが擦り切れて痛みが生じることが多いのですが、肩、背中、腕の筋肉が硬く緊張し、腕が上がり辛くなった時は危険信号です。
僅かな痛みでも、炎症や変形が生じないうちに、早めにケアするようにしましょう。
テーピングやストレッチの指導も致します。
肘の痛み
野球肘、テニス肘、ゴルフ肘など、腕の使いすぎにより、軟骨部に炎症が起きたり、変形が起きて痛むものです。 腕、肩、首の筋肉の緊張から徐々に生じてきますので、手に力が入りづらい、肩が上がりづらいなどの症状が現れたら早めに受診しましょう。
「成長期の野球肘」
成長期の肘の骨や軟骨はまだ柔らかく、繰り返しの投球で「骨軟骨障害」を起こすことがあります。
痛みがあるうちは投球を中止しなくてはなりません。
また「離断性骨軟骨炎」や「はく離骨折」「骨端線離開」など、重症化することもあるので、痛くなったら早めに治療して、無理をさせず休ませるようにしてください。
「首や肩からも」
肘の痛みがじわじわ長引いている時や、スポーツをしなくても痛みが続いている時は、首や肩のコリが疑われます。
肘にシップやサポーターをしても痛みが引かない時は、どうか一度受診してみて下さい。
首肩をほぐしてあげる事で、案外痛みが楽になることがあります。
手首の痛み
テニスやゴルフで手首の痛みを感じている場合、まずは腱鞘炎を疑います。
炎症が起きている時は、安静固定が必要となります。
また慢性的に痛みが続いている場合は、首や肩の筋肉が凝り固まって手首につながる神経が圧迫されている可能性がありますので、シップやサポーターをしていても、なかなか治らない方は是非受診して下さい。
膝の痛み
『オスグットシュラッター病』

小中学生でたくさん走っていると、膝の下の出っ張った骨が痛み出してきます。 早期に治療しないと腫れが増して、ひどくなると骨がはがされる、はく離骨折を起こします。
『ジャンパーズニー』
膝のお皿の下部に感じる膝の痛みですが、子供の時は『ラルセン病』と言って骨の端っこが分離してくることがあります。これも早期治療と運動制限が必要となります。
『腸脛靭帯炎』
これは子供に限らずランナーに多いのですが、太ももの外側の筋肉が張り過ぎて走るごとに膝の外側の筋肉の付着部が痛んでくるものです。
陸上選手やマラソンランナーなど、たくさん走る人で「膝の外側」に痛みを感じたら早めに受診して下さい。ストレッチやキネシオテーピングが効果的です。
すねの痛み
『シンスプリント』
走った時、脚のすねの内側に痛みが出るのが「シンスプリント」です。
陸上、サッカーなど、たくさん走るスポーツ選手に多く見られ、この症状の人は、太もも、ふくらはぎ、すね、足底の筋肉が過度に緊張しています。
脚のすねの内側(やや下の方)を押してみて下さい。強い痛みを感じたら「シンスプリント」の可能性があります。早めに治療しないと骨膜が腫れ、ひどくなると疲労骨折を起こしてしまいます。
踵の痛み
小学校高学年で「走ると踵(かかと)が痛くなる」という子がいます。
まだ固まりきらない踵の骨が、繰り返し衝撃を受ける事で痛み出します。
骨端症と呼ばれますが、早めに受診して休ませてあげると、わりに早く治ります。
腰の痛み
毎日スポーツをしていると、腰から背中、太もも、お尻、お腹などの筋肉がパンパンに緊張してきます。
腰の痛みも、これらの筋肉の緊張から始まります。
痛みが出たら我慢せずに、早めに治療して筋肉をゆるめてあげなくてはなりません。
我慢をしていると、腰の骨が疲労骨折を起こす『腰椎分離症』や『すべり症』になることがあります。
また、腰と関連して、お尻、股関節、脚などにも痛みが出る事もよくあります。